コラム「水準器」


■11/01   「ハロウィン」なんか要らない 

また今年も、日本の大都市でハロウィンのバカ騒ぎが繰り広げられた。そして、日本人の幼稚で未成熟な国民性を世界中に発信してしまった。大災害時などに見られる沈着冷静で、他人を思いやる日本人の美徳はどこへやら、毎年、何ともみっともない姿をさらけ出している。ハロウィンは、アメリカで子供達が近所の家々を訪ねて、お菓子を下さいとお願いして歩くものだが、その時、風変わりな出で立ちをしてはしゃぎ回る。何ということもないヨーロッパ発祥のお祭りだ。それがどういうわけか、最近はいい大人たちが奇想天外な格好をして街中を闊歩したり、混んだ電車の中で狼藉を働いている。そんなことをして楽しいのか、はたまた恥ずかしくないのかと、つい思ってしまう。
 こんなことになってしまう20年ほど前までは、ハロウィンは英語の教科書の中か、テレビで知られる行事でしかなかった。ハロウィンは2000年以上も昔、ヨーロッパに住むケルト民族ガt秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う祭りだった。それがアメリカに渡り、子どもが楽しむ祭となった。わが国で一気に注目を集め始めたのは、東京ディズニーランドがきっかけだったという。1997年10月31日、園内に仮装した入園者が集まる「ディズニー・ハッピーハロウィン」を開催。この時点では200人ほどのささやかな行進だった。以後、仮装した入園者とディズニーのキャラクターが園内をパレードするイベントの認知度が高まり、それが園外にまで広がり、今日の異常事態を招くまでに至ったのだ。。
 この狂騒曲によって発生する、2017年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比3%ダウンの約1305億円という。日本記念日協会という団体がお節介にもはじき出した数字だが、信憑性は定かではない。これはバレンタインデーの市場規模を抜いたと騒ぎ立てている。しかし、今年ダウンしたということは、ようやくピークを過ぎ、沈静化に向かうものと見られるし、ぜひそうあってほしいと願う。。バブル期のクリスマスのおかしな盛り上がりも含め、外国の伝統行事をねじ曲げてしまい、バカ騒ぎに転化してしまうという日本人の感性はどこから来ているのか、文化人類学者にでも分析してもらいたい。
 このハロウィンの最中、とんでもない報道を目にした。このお祭りを楽しめない若い人は、即、友達がいないことになるという。そこで、大阪に友達斡旋業なる珍商売が登場した。友達のいない人同士を会わせてハロウィンの一夜を過ごしてもらい、レストランなどを設定しお金を取る。それも一人3万円というから驚きだ。人の手を借りなければ遊び仲間も作れない人達が大勢いる。ネット社会の弊害なのだろうか。