2017年6月15日号

2017年秋冬手編糸トレンド
一段と高級化 高価格化へ

篠ひかえめなネップが可愛らしい「シティーツイード」の提案作品(内藤商事の秋冬内見会)

 今年も6月6日?8日、東京における主要銘柄の内見会で2017年秋冬の手編糸商戦がスタートした。ここ数年、手編糸マーケットはユーザーの高齢化、扱い売場の減少などによって苦戦を強いられている。そんな中、昨シーズンは「ズパゲッティ」というメガヒットも飛び出し、仕掛けによって、ヒット商品が生まれる土壌があることを示した。
 発売元各社は新製品の発売数を抑える一方で、従来から安定した売れ生きの続く定番商品の強化を打ち出しており、一時、1銘柄10タイプ近くにまで及んだ新製品発売競争は沈静化し、市場の動きに合わせた正常な姿に戻りつつある。
 この秋冬シーズンはアパレルでもニットが注目されている。手編糸に関しても、昨シーズンから機能性を付加したストレートヤーンからファンシーヤーンにトレンドが移り、超極太タイプなど特徴のはっきりした糸に人気が集まっている。
 一方で、最高品質のカシミア、モヘアを中心に、糸の高級化と高価格化も進み、需要減少を価格アップでカバーする動きも顕著に現れている。中でもハマナカは一玉のグラム数を増やし、価格も2千円から3千円代の商品を発売。手編みを、もっと贅沢に楽しむジャンルのホビーとしてアピールしていく。
 秋冬シーズンをリードするファンシーヤーン。編むだけで、さまざまな柄・表面効果を作り出す。今シーズンも、素編みだけで表面効果の出る多色の段染め糸、ループ・ブークレーヤーン、、チェーンヤーン、スラブヤーン、ツイードヤーン、モールヤーン、光沢感のあるラメ糸などの新製品が多数登場する。 
 柄では、アパレルでも人気の幾何学模様、多くの配色、柄を組み合わせたパッチワーク風柄などに注目。小物ではマフラーから帽子、ソックス、バッグへの移行が進む。ジャンボ編針でざくざく編むニットも引き続き好調に推移するものと見られる。
 カラーは、昨年との大きな違いとして『白』系の色が減少。暖色系よりも寒色系が多くなっている。 とくに青味を帯びた色が増え、定番カラーのブラックに代わってネイビーが定着してきた。、濃淡のカラーバリエーションが多くなっているのも今シーズンのポイントになりそうだ。